2021年12月20日
第2の習慣の自分の葬儀で述べられる弔辞。
そして、最愛の妻、事業承継する息子、社員の方への遺言(エンディングノート)を書いた、わずか9日後。
その経営者の方は、体調の急変により、この世を旅立たれたのです。
終わりを思い描いた際に、その経営者の方は、こうおっしゃっていました。
家族に対しては長年、仕事中心だった。だから、娘、息子が小さい頃には、家にほとんど留守にしていて、家の中にどこに何があるのかもわからない状況だった。妻には、頭があがらない。だから、「これからはたくさん妻のニーズを叶えてあげたいんです。そして、妻が行きたがっていた旅行に連れていってあげたいです。」と。
そして、弔辞では、「あなたと一緒になれてよかった」と言ってもらいたい。と。
そして、ご自身が経営する会社においては、息子へ事業承継をする中で、経営者として、父親として「失敗を恐れずに挑戦する事」を伝えたい。このようにおっしゃっていました。
そして、ご自身も、さらなる事業の挑戦として、2代目社長向けの事業承継コンサルティングを行ない、社長の使命を、親・子・社員一丸となってビジョンを実現するために尽力を尽くす。こうした事業承継のコンサルティングを行い始めたばかりでした。
10年前に癌と宣告され、闘病しながらも、ご自身の会社の経営に尽力し、息子さんへの事業承継を行う真っ最中に、まさに、父親として、夫として、経営者として、最愛の妻、事業承継する息子、社員の方々へ遺言ともいえる手紙を書かれたわずか9日後に、体調が急変し、この世を旅立たれました。
この方は、最後まで、いかに悔いなく人生を生きるのか?
いかに、最後まで挑戦をし続けるのか?
そして、これまで仕事を中心にリーダーシップを発揮しつづけられてきた中で、これからは、世界的リーダーシップの権威であるコヴィー博士がいう、「リーダーシップの最良の試金石は家族にあり」。
この言葉通り、リーダーシップの最大の挑戦である、家族の中において、これからさらにリーダーシップの挑戦をされようとしていたのです。我々も、人として、経営者としての姿勢に心を打たれたと同時に、とても悔しい想いを感じました。
それは、もし、もっと早く人生の終わりを思い描いていれば?もっと早く家族はもちろん、会社、組織、地域により多くの貢献ができたのではないだろうか?そんな想いがあったのです
人は、どんなに年収が高かろうが、どんなに地位が高かろうが、どんなに名声があろうが、誰にでも必ず例外なく、全員に「終わり」がやってきます。だからこそ…